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フッ素ゴムの耐熱温度は?他材質との違いも詳しく解説

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フッ素ゴムの耐熱温度は?他材質との違いも詳しく解説

高温環境下で使用される部品やシール材の選定において、
「どの程度の温度まで耐えられるのか」は重要な判断基準の一つです。

なかでもフッ素ゴムは、耐熱性・耐薬品性に優れたゴム材料として広く知られていますが、
実際にどれくらいの温度域で使えて、他のゴム材料と比べて何が違うのでしょうか。

本記事では、フッ素ゴムの耐熱温度の目安を具体的な数値とともに解説し、
他材質との違いや使用時に注意すべきポイントについて分かりやすく整理していきます。




 

  

1、フッ素ゴムとはどのようなゴム材料か

フッ素ゴムは、分子構造中にフッ素原子を多く含む合成ゴムの総称です。
一般には「FKM」や「バイトン系ゴム」といった名称で知られており、
半導体、化学装置など、比較的過酷な環境で使用される部品に多く採用されています。


最大の特長は、一般的なゴム材料と比べて耐熱性、耐油性、耐薬品性が高い点です。
その一方で、材料コストが高めであることや、
低温域では硬くなりやすいといった側面も併せ持っています。



2、フッ素ゴムの耐熱温度の目安


フッ素ゴムは、ゴム材料の中でも特に高い耐熱温度を持つ材料として知られています。
一般的な連続使用温度の目安は、約200℃前後とされています。

また、使用時間が短い条件であれば、300℃前後の高温環境に耐える配合も存在します。
これらの数値は、他の多くのゴム材料と比較しても非常に高い水準にあり、
高温用途でフッ素ゴムが選ばれる理由の一つとなっています。


 

3、耐熱温度と連続使用温度の考え方

 

耐熱温度という言葉は、必ずしも一つの明確な定義があるわけではありません。
瞬間的に耐えられる最高温度を指す場合もあれば、長期間使用できる温度範囲を示す場合もあります。


フッ素ゴムを実際の製品に使用する際は、「連続使用温度」がどの程度かを把握することが重要です。
一般的には、連続使用で180℃〜200℃程度が一つの目安とされ、
これを超える条件では、寿命の短縮を考慮する必要があります。



4、フッ素ゴムが高温に強い理由

 

フッ素ゴムが高い耐熱性を示す理由は、その分子構造にあります。
炭素とフッ素の結合は安定しており、熱による分解や劣化が起こりにくい特性を持っています。

この安定した結合構造により、高温環境下でも弾性やシール性を比較的長く維持できる点が、
他の汎用ゴム材料との大きな違いとなっています。

 

 

5、他の代表的なゴム材質との耐熱性の違い

 

天然ゴムやNBR(ニトリルゴム)の耐熱温度は、おおむね100℃前後から120℃程度とされています。

EPDMゴムは耐熱性に優れ、150℃程度まで対応可能な場合もありますが、
それでもフッ素ゴムの耐熱性には及びません。


シリコンゴムは200℃前後の耐熱性を持つ材料として知られていますが、
耐油性や耐薬品性ではフッ素ゴムが優れるケースが多く、用途によって使い分けが必要になります。






 

 

6、フッ素ゴムの耐熱性と機械的特性の関係

 

フッ素ゴムは高温に耐えられる一方で、
温度が上昇するにつれて硬度や弾性といった機械的特性は徐々に変化します。

特に200℃近い環境では、長期間の使用によって硬化が進行し、
シール性が低下する可能性があります。


そのため、耐熱温度だけでなく、使用期間や求められる機能を総合的に考慮することが重要です。

 

 

7、熱と薬品が同時に加わる場合の注意点 

 

フッ素ゴムは耐薬品性にも優れていますが、熱と薬品が同時に加わる環境では注意が必要です。

たとえば、200℃近い高温下で燃料油や溶剤、薬品にさらされる場合、
単独で熱だけが加わる場合と比べて、材料劣化が早まることがあります。


このような条件では、カタログ上の耐熱温度よりも実際に使用できる温度が低下する可能性があり、
結果として寿命が短くなるケースも想定されます。

 



8、使用環境によって変わる実際の耐熱性能

 

フッ素ゴムの耐熱性能は、温度条件だけでなく、
圧力、薬品の種類、雰囲気、使用時間など複数の要因によって左右されます。


同じ180℃の環境であっても、乾燥した空気中で使用する場合と、
薬品に浸された状態で使用する場合では、劣化の進み方が異なります。

実際の使用条件を想定したうえで、余裕を持った材料選定が求められます。




9、フッ素ゴムが採用されやすい用途例

 

フッ素ゴムは、自動車エンジン周辺部品、化学プラントのシール、半導体製造装置のOリングなど、
高温かつ薬品が関与する環境で採用されることが多い材料です。


これらの用途では、180℃〜200℃程度の耐熱性と、油や薬品に対する安定性が評価され、
他のゴム材質から切り替えられるケースも少なくありません。

 
 

10、まとめ

 

フッ素ゴムは、一般的に180℃〜200℃近い耐熱性を持つゴム材料であり、
高温環境下でも比較的安定した性能を発揮します。
一方で、熱と薬品が同時に加わる条件では、実際の耐熱温度や寿命が低下する可能性があるため、
使用環境を十分に考慮することが重要です。

木成ゴム株式会社では、ゴム材料の特性や使用環境に関する一般的なご相談を承っております。
使用条件やお困りごとがございましたら、お気軽にご相談ください。
用途に応じた材料選定の参考情報をご提供いたします。



●木成ゴム株式会社は、2026年2月19日(木)・20日(金)に大阪産業創造館で開催される、
「高機能プラスチック・ゴム展2026」に出展いたします。

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