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ポリカーボネートの耐熱温度は?他材質との違いも解説

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ポリカーボネートの耐熱温度は?他材質との違いも解説

ポリカーボネートは、透明性、耐衝撃性、耐熱性を兼ね備えたエンプラとして広く知られています。
一般的には「PC」と略されることが多く、自動車部品、電気・電子部品、機械カバー、
安全保護板、医療機器部品など、さまざまな分野で使用されています。

特に透明樹脂の中では非常に高い耐衝撃性を持つことから、
「割れにくい透明材料」として採用されるケースが少なくありません。

また、アクリルと比較されることも多く、
透明性と強度を両立したい場面で選ばれる代表的な樹脂材料です。

実際の工業用途では、耐衝撃性だけでなく耐熱性も重要な選定基準となります。
特に機械設備の保護カバーや電気・電子機器の筐体などでは、使用温度を考慮した材料選定が必要です。

本記事では、ポリカーボネートの耐熱温度について、基本的な特徴や具体的な温度目安、
他材質との違いまで分かりやすく解説します。

 





 

  

1、ポリカーボネートとはどのような材料か

ポリカーボネートは、エンジニアリングプラスチックに分類される熱可塑性樹脂です。

最大の特徴は、透明性と耐衝撃性を高いレベルで両立している点にあります。

一般的なガラスと比較すると非常に割れにくく、衝撃強度はアクリルの数倍ともいわれています。
そのため、防護カバーや安全窓、機械設備の保護パネルなどに採用されています。

また、透明樹脂の中では比較的高い耐熱性を持っており、
電気・電子機器の筐体や照明部品などにも使用されています。

さらに、寸法安定性にも優れており、精度が求められる樹脂部品にも対応可能です。

一方で、耐薬品性についてはポリプロピレンやポリエチレンほど高くなく、
有機溶剤によってクラックが発生する場合があります。

そのため、耐衝撃性や透明性を重視する用途では非常に有効な材料ですが、
使用環境に応じた選定が重要になります。



2、樹脂における耐熱温度の考え方


樹脂材料の耐熱温度を考える際には、単純な融点だけではなく、
連続使用温度や熱変形温度なども考慮する必要があります。

例えば、樹脂の融点や軟化点が高くても、
長期間高温環境にさらされることで強度低下や変形が発生する場合があります。

そのため、一般的な工業用途では「連続使用温度」が重要な指標となります。

また、実際の設備では温度だけでなく、荷重や振動、
薬品との接触など複数の条件が重なることが一般的です。

例えば、100℃の環境下で単に設置されているカバー部品と、
同じ100℃環境下で荷重がかかる機械部品では、求められる性能が異なります。

さらに、屋外用途では紫外線の影響も考慮しなければなりません。

そのため、材料選定では耐熱温度の数値だけを見るのではなく、
実際の使用条件を総合的に判断することが重要です。


 

3、ポリカーボネートの耐熱温度の目安

 

ポリカーボネートの連続使用温度は一般的に110℃~130℃程度とされています。

短時間であれば130℃~140℃程度の環境に耐える場合もあります。

また、熱変形温度は一般的なグレードで120℃~140℃程度となることが多く、
透明樹脂の中では比較的高い耐熱性能を持っています。

ガラス転移温度は約145℃前後であり、この温度付近から徐々に軟化が始まります。

そのため、実際の使用環境では100℃前後までであれば比較的安定した性能を維持できます。

例えば、機械設備の保護カバーや電気機器の筐体などでは、
80℃~120℃程度の環境で使用されるケースがあります。

ただし、高温状態が長期間続く場合には変色や物性低下が発生する可能性があります。

そのため、使用温度だけでなく、使用期間や周辺環境も考慮した選定が必要です。



4、ポリカーボネートの特徴と耐熱性以外のメリット

 

ポリカーボネートの最大の特徴は、非常に高い耐衝撃性です。

透明樹脂の中ではトップクラスの衝撃強度を持ち、
強い衝撃を受けても割れにくい特徴があります。

そのため、安全対策が求められる設備カバーや保護窓などで広く使用されています。

また、透明性も高く、光線透過率は80%以上を確保できる場合があります。

さらに、寸法安定性にも優れているため、精度が求められる部品にも対応可能です。
電気絶縁性にも優れていることから、電子機器部品や電装部品などにも使用されています。 

 

 

5、ポリカーボネートとアクリルの耐熱温度の違い

 

アクリル樹脂は透明性に優れた材料として知られています。

一般的な連続使用温度は70℃~90℃程度であり、ポリカーボネートの方が高い耐熱性能を持っています。

また、耐衝撃性についてもポリカーボネートが大幅に優れています。

そのため、機械設備の安全カバーや保護窓などではポリカーボネートが採用されることが多くあります。

一方で、透明性や耐候性についてはアクリルが優れる場合があります。

屋外看板やディスプレイ用途ではアクリルが選ばれることも少なくありません。

耐熱性や耐衝撃性を重視する場合はポリカーボネートが有利です。






 

 

6、ポリカーボネートとPET樹脂の耐熱温度の違い

 

PET樹脂の連続使用温度は100℃~130℃程度であり、
ポリカーボネートと近い耐熱性能を持っています。

ただし、機械的な衝撃に対してはポリカーボネートの方が優れています。

一方、PET樹脂は剛性や寸法安定性に優れているため、精密部品用途で採用されることがあります。

また、耐薬品性についてはPET樹脂が有利となるケースもあります。

そのため、耐衝撃性を重視する場合はポリカーボネート、
剛性や寸法安定性を重視する場合はPET樹脂が選定されることがあります。



 

7、ポリカーボネートとPOM樹脂の耐熱温度の違い 

 

POM樹脂の連続使用温度は90℃~120℃程度とされており、
ポリカーボネートと近い温度域で使用できます。

しかし、用途には大きな違いがあります。

POM樹脂は耐摩耗性や摺動性に優れており、ギアやブッシュなどの機械部品で広く使用されています。

一方、ポリカーボネートは透明性や耐衝撃性が求められる用途で使用されます。

耐熱性能は近いものの、求める機能によって選定される材料が異なります。

 



8、ポリカーボネートとPPS樹脂の耐熱温度の違い

 

PPS樹脂はスーパーエンプラに分類される高性能樹脂です。

連続使用温度は180℃~200℃程度とされており、
ポリカーボネートを大きく上回ります。

また、耐薬品性や寸法安定性にも優れています。

一方で、PPS樹脂は不透明であり、透明性を必要とする用途には適していません。

また、材料コストもポリカーボネートより高くなる傾向があります。

そのため、透明性が必要な用途ではポリカーボネート、
高温環境ではPPS樹脂が選定されるケースが一般的です。




9、ポリカーボネートが使用される温度環境の具体例

 

ポリカーボネートは幅広い温度環境で使用されています。

機械設備の保護カバーでは常温から80℃程度の環境で使用されるケースが多くあります。

電子機器の筐体や電装部品では60℃~120℃程度の環境に対応する場合があります。

また、照明カバーやLED関連部品では80℃~110℃程度の温度環境で使用されることがあります。

さらに、自動車部品では80℃~120℃程度の環境にさらされる箇所で採用されるケースもあります。

このように、ポリカーボネートは耐熱性と耐衝撃性を活かしながら、多様な産業分野で利用されています。

 
 

10、まとめ

 

ポリカーボネートは、透明性、耐衝撃性、耐熱性を兼ね備えた代表的なエンプラです。

一般的な連続使用温度は110℃~130℃程度であり、透明樹脂の中では比較的高い耐熱性能を持っています。

また、アクリルと比較すると耐衝撃性と耐熱性に優れ、
PET樹脂やPOM樹脂とは用途に応じて使い分けられています。

木成ゴム株式会社では、樹脂材料の特性や使用環境に関する一般的なご相談を承っております。
使用条件やお困りごとがございましたら、お気軽にご相談ください。
用途に応じた材料選定の参考情報をご提供いたします。


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