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ゴムの耐老化性とは?選定ポイントも詳しく解説

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ゴムの耐老化性とは?選定ポイントも詳しく解説

ゴム製品は長期間にわたって使用されるケースが多く、
初期性能だけでなく「時間の経過による変化」を考慮した材質選定が重要になります。

その際に注目されるのが「耐老化性」です。
耐老化性とは、ゴムが使用環境下でどれだけ性能を維持できるかを示す概念であり、
製品寿命や安全性、メンテナンス性に大きく関わります。

本記事では、ゴムの耐老化性の基礎から、劣化の主な要因、
材料ごとの一般的な傾向、選定時の考え方までを分かりやすく解説します。




 

  

1、耐老化性とは

耐老化性とは、ゴムが時間の経過や使用環境の影響を受けても、
物理的・化学的性質をどれだけ維持できるかを示す特性です。
引張強さや硬さ、伸び、弾性などの物性が、使用前と比べてどの程度変化するかが判断の目安となります。

老化は避けられない現象ですが、その進行速度や影響の大きさは材料によって大きく異なります。
耐老化性が高いゴムは、長期間にわたって安定した性能を維持しやすく、
結果として製品寿命の延長やトラブル低減につながります。



2、ゴムが老化するとはどういうことか


ゴムの老化とは、化学構造や分子結合が時間とともに変化し、物性が変わってしまう現象を指します。
代表的な変化としては、硬くなる、柔らかくなる、ひび割れが発生する、といった症状が挙げられます。

これらの変化は徐々に進行するため、初期段階では気付きにくいことも少なくありません。
しかし、一定の劣化が進むと、シール不良や破断といった重大な不具合につながる可能性があります。

耐老化性は、こうした経年変化への耐性を総合的に捉える考え方です。


 

3、耐老化性が重要視される理由

 

工業用途においては、ゴム製品の交換や修理にはコストと時間がかかります。
そのため、耐老化性が低い材料を使用すると、次のような問題が発生することがあります。

  • 想定より早い部品交換

  • メンテナンス頻度の増加

  • 生産設備の停止リスク

  • 安全性や信頼性の低下

特にインフラ設備や自動車部品、産業機械などでは、長期間安定して使用できることが前提となるため、
耐老化性は材質選定の重要な判断要素となります。



4、ゴム老化の主な要因


ゴムの老化は、単一の原因ではなく、複数の要因が組み合わさって進行します。
主な要因として以下が挙げられます。

はゴム老化を加速させる代表的な要因です。
高温環境では分子構造が変化しやすく、硬化や脆化が進みます。


酸素やオゾンとの接触も老化の原因となります。
特にオゾンは微細なひび割れを引き起こしやすく、外観や強度に影響を与えます。


紫外線は表面劣化を引き起こし、屋外使用では注意が必要です。


薬品水分との接触によって、膨潤や化学反応が起こり、物性が変化することもあります。

使用環境を正確に把握することが、耐老化性を考えるうえで欠かせません。

 

 

5、耐老化性の評価方法

 

耐老化性は、加速老化試験などによって評価されるのが一般的です。
一定の温度や雰囲気下でゴムを保持し、試験前後の物性変化を確認します。

評価では、硬さの変化、引張強さや伸びの低下率などが指標として用いられます。
重要なのは、絶対値だけでなく「どの程度変化したか」を見る点です。

使用環境を想定した条件設定で評価することで、実使用に近い判断が可能になります。





 

 

6、ゴム材料ごとの耐老化性の傾向

 

ゴム材料によって耐老化性の傾向は異なります。

・天然ゴム
 初期物性に優れる一方、耐候性や耐熱性には注意が必要とされます。

・EPDM
 耐候性や耐熱性に優れ、屋外用途で多く使用されます。

・ニトリルゴム
 耐油性が高い反面、耐候性には配慮が必要です。

・クロロプレンゴム
 機械的強度と耐候性のバランスが取れています。

・シリコンゴム
 高温環境でも安定した性能を維持しやすい材料です。

・フッ素ゴム
 耐熱性・耐薬品性に優れ、過酷な環境で使用されます。

これらはあくまで一般的な傾向であり、配合やグレードによって差が生じます。

 

 

7、使用環境と耐老化性の関係 


耐老化性を考える際には、実際の使用環境を具体的に想定することが重要です。
連続的な高温か断続的な高温か、屋内か屋外か、油や薬品との接触があるかなどによって、
求められる耐性は変わります。

また、複数の要因が同時に作用する場合、老化が想定以上に早く進行することもあります。
環境条件を整理したうえで、余裕を持った材質選定を行うことが、長期安定使用につながります。

 



8、耐老化性と他物性との関係

 

耐老化性は単独で評価されるものではありません。
引張強さ、引き裂き強さ、弾性、硬さなどの物性が、時間とともにどのように変化するかが重要です。

例えば、初期の引張強さが高くても、老化によって急激に低下する材料では、長期使用には不向きです。
逆に、初期物性が中程度でも、変化が小さい材料は安定した性能を維持できます。

耐老化性は、物性の「持続性」を見る視点といえます。




9、材質選定・調達時の注意点

 

材質選定の際には、耐老化性に関する情報を事前に確認することが重要です。
カタログ値だけでなく、どのような条件で評価された数値なのかを理解する必要があります。

また、同じ材料名称でも配合や製造条件によって耐老化性は異なります。
長期使用が前提となる場合は、実使用に近い条件での評価や、供給元との十分な情報共有が安定調達につながります。

 
 

10、まとめ

 

木成ゴム株式会社では、一般的な工業用ゴム製品の製造を通じて、
使用環境や用途に応じた材質選定のご相談に対応しております。

耐老化性を含む各種物性のバランスを考慮し、実使用を想定したゴム製品をご提案いたします。

試作から量産まで一貫して対応し、お客様の製品品質向上と安定調達をサポートいたします。
まずはお気軽にお問い合わせください。



●木成ゴム株式会社は、2026年2月19日(木)・20日(金)に大阪産業創造館で開催される、
「高機能プラスチック・ゴム展2026」に出展いたします。

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